まずは、着床障害について

着床障害による不妊症ですが、これは卵子と精子が巡り会って受精卵になるけれど、子宮内に何か障害があるために受精卵が着床できない不妊症です。この着床障害は、妊娠を頑張る夫婦にとって、大きな悩みとなります。
また、受精卵の着床ですが、さすがに生命の神秘だけあって、現在でも十分に解明されていません。そのため、体外受精などで受精卵を得られても、受精卵を子宮に戻した後に着床障害が起きると、なかなか妊娠することが出来ません。
着床障害の原因について!
着床障害は、受精卵が子宮内膜に着床しない不妊症です。また、着床障害のはっきりとした原因は、現在の医学でも特定されていません。そこで、受精卵の着床に悪影響を与える原因について、順番にお話しようと思います。
● 子宮内膜ポリープ
ポリープとは、粘膜などから発生したイボのような良性の腫瘍です。そして、子宮内膜ポリープは、子宮内膜の部分にポリープが出来ている状態です。
また、子宮内膜ポリープと着床障害の関係ですが、子宮内膜ポリープが出来た場所や数、大きさが関係してきます。子宮内膜ポリープも、小さいものが1つや2つ程度であれば影響はありません。ただ、多数のポリープが出来ていたり、大きく成長したポリープがある場合は、着床障害の原因にもなります。
● 子宮内膜炎
子宮内膜での炎症を子宮内膜炎と言います。子宮内膜は、受精卵が着床する大事な場所なので、炎症していると着床障害の原因となります。この子宮内膜炎の原因には、大腸菌や淋菌などが子宮内に進入している可能性があります。
● 子宮奇形
子宮奇形とは、一般的な子宮と比べて形が違ったり、子宮が2つあるなどの場合を言います。とくに、子宮内が狭くなっている状態だと、受精卵の着床に悪影響があるので着床障害の原因になります。また、子宮奇形の原因としては、子宮が形作られる胎児形成期に、正常に成長しなかった場合などがあります。
● 子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮内の筋層に良性の腫瘍が出来ている状態です。この子宮筋腫が、子宮の内腔に突き出すように出来ていたり、卵管を圧迫するほど大きく成長した子宮筋腫がある場合には、着床障害の原因となります。
● 黄体機能不全
黄体の働きには、プロゲステロンという黄体ホルモンを分泌して子宮内膜の成長を促し、妊娠に適した状態にする働きがあります。この黄体の機能に異常があると、子宮内膜が十分に成長できずに着床障害の原因にもなります。